こんにちは、山口県宇部市の歯科・矯正歯科アールクリニックの歯科医師・院長の折田です。今日は、矯正治療中の妊娠について語らせていただきます。
アールクリニックの患者さんは「見えない矯正」を希望される患者さんが多くおられます。そのためか矯正治療は、20~30歳代の女性のかたが圧倒的に多いです。仕事、恋愛、結婚、妊娠、出産、育児と、めまぐるしく変化する女性のライフステージ。治療中に妊娠が判明することもあるかもしれません。
私はこの年代の患者さんを何人も診ていますが、「妊娠中は、通常と比較して歯を動かすことが容易である。」とする研究もあり、矯正歯科治療を継続するうえで問題ないと考えています。
しかし、以下の状況によっては口腔内の環境が悪くなるので、個々の患者さんに合わせた配慮と対応が必要となります。
・つわりの程度によっては、歯ブラシを丁寧に行うことが困難となる。
・ホルモンの影響によって歯肉炎を起こしやすい状況になる。
・間食をよくする。
妊娠が確認された後は、エックス線写真の撮影や、抜歯などの外科的処置は控えたほうがよいので、治療の進み具合によっては、治療を中断しなければならない場合もあります。さらに、体調によっては来院を控えてもらったほうがよい場合もあるので、出産までの間、定期的な来院が無理な場合もあります。
患者さんには体調がよければ来院してもらい、そうでない場合は、無理せずに来院を控えるようにしてもらっています。出産後は、子どもを夫や両親などに預けることが可能であれば、1カ月に1回程度問題なく来院できると考えられますので、妊娠、出産を理由に矯正歯科治療を見送る必要はないと言えます。