重度の叢生(乱杭歯)を伴う症例や口元の突出感(口唇を閉じるのが困難)の改善を求められた場合、抜歯ケースとして治療をすることは、非常に有効な手段の一つで、患者さんの満足感を得ることも多いです。
抜歯が必要か非抜歯で治療を行うことができるかを判断するには、ちゃんとした根拠があります。精密検査を行い、その資料に基づき分析、診断をして、治療方針、治療計画を立案します。この時点で、抜歯・非抜歯は決まっています。(例外としてボーダーラインケース)
もし、抜歯が必要と診断したにもかかわらず非抜歯で治療をしていくと、
1. そのまま排列しても、口元の軟組織の改善はできない、術前よりも突出する場合が多い。
2. 叢生(乱杭歯)状態を無理に排列させるため前歯が前出し、結果的に出っ歯はさらにひどくなる。
3. 舌圧より唇圧が余分にかかると、いくら前歯をきれいに並べてもいずれまた重なってくることが多い。(後戻り)
このようなことが起こってきます。
もし、抜歯という必要条件が満たされないままに治療をすすめていくと、治療のゴールは見えない、あるいはゴールがない状態で治療を行わなければならなくなります。ゆえに当院では、このように考えられるケースにおいてどうしても非抜歯希望される方は「できない治療」としてお断りしています。
アールクリニックでは精密検査後、その資料の分析を行い、その結果、治療方針・治療計画が決まります。そして治療後のゴールがわかりますので、3Dプリンタにて治療後のゴールを見ていただけます。これはアールクリニックの矯正診断の大きな特徴でもあります。ご納得いただければ、治療後のゴールに向かって矯正治療を進めていきます。