1. 顎関節症治療は「正確な診断」から始まる
顎関節症で「口が開けにくい」「顎がカクカク鳴る」「噛むと痛い」といった症状に悩まれている方は少なくありません。
しかし、症状の原因は人によって異なり、単にマウスピースを作るだけでは根本解決に至らない場合も多くあります。
治療の第一歩として欠かせないのが「科学的根拠に基づいた診査」です。
つまり、症状の背景にある 噛み合わせ・筋肉・顎関節の動き・生活習慣 を総合的に分析することが必要になります。
2. 顎関節症診査に必要な「5つの資料」
顎関節症の診査で用いられる資料は多岐にわたります。当院では特に次の5つを重視しています。
問診・生活習慣の確認
└ 症状の出やすい時間帯(朝・夜)、食いしばりや歯ぎしりの有無、ストレス環境などを丁寧に聞き取ります。
口腔内写真・顔貌写真
└ 歯並びや咬合のバランスだけでなく、横顔のプロファイルや笑顔のバランスも含めて確認。
レントゲン(セファロ・パノラマ)・CT
└ 骨格や顎関節の形態、歯根の状態を把握。特にCTでは関節円板や関節の変形があるかどうかを詳細に確認可能。
顎運動解析(CADIAX)
└ 下顎の動きを3次元的に記録し、関節がスムーズに動いているか、偏位があるかを可視化。顎関節症の診断には欠かせない検査です。
模型・咬合器による分析
└ 歯型を咬合器に装着することで、実際の咬み合わせを再現。微細なズレや干渉を見極めます。
これらの資料を揃えることで、初めて「なぜ顎に負担がかかっているのか」を突き止めることができます。
3. CTと顎運動解析で見える“隠れた原因”
一般的な歯科医院では、レントゲンと問診だけで診断が行われることも少なくありません。
しかし顎関節症は、関節や筋肉、咬合の複雑な相互作用で症状が現れるため、限られた資料だけでは不十分です。
特に、
- CTでの立体的な関節形態の把握
- CADIAXによる動的な顎の動きの可視化
は「静的(形)+動的(動き)」の両面から分析できるため、診断の精度を大きく高めます。
例えば「関節の骨格には問題がないが、開口時に下顎が偏位している」など、原因を正確に切り分けられるのです。
4. 患者さんとゴールを共有するために
顎関節症治療で大切なのは、医師が一方的に「こう治します」と決めることではありません。
患者さんがいま困っていることを整理し、その解決をゴールとして共有すること が重要です。
たとえば、
- 開口時のカクカク音をなくしたい
- 噛むときの痛みを改善したい
- 朝の顎のこわばりを和らげたい
など、症状は一人ひとり異なります。
診査資料をもとに原因を説明しながら、「どの症状をどのように改善していくか」 を患者さんと一緒に確認することが、納得感のある治療につながります。
5. 資料なしで始める治療のリスク
もし十分な診査資料を取らずに治療を始めてしまうと、次のようなリスクが生じます。
- 根本原因にアプローチできず、症状が再発する
- 不要な抜歯や過度な矯正治療につながる
- マウスピースだけで改善せず、長期化する
顎関節症は「一見軽い症状でも、実は複雑な要因が重なっている」ことが多いのです。
だからこそ、資料を揃えた正確な診断が“最短ルートの治療”につながるのです。
6. アールクリニックの診査診断の特徴
アールクリニックでは、次の点を大切にしています。
科学的根拠に基づいた総合診断
└ CT・セファロ・CADIAXなどのデータで客観的に症状を分析。
患者さんとのゴール共有の徹底
└ 初診時に困りごとを丁寧に聞き取り、「症状がどう変われば改善といえるのか」を明確に設定。治療の途中でも経過を確認し、期待とのズレがないよう調整します。
矯正治療と顎関節症治療の両立
└ 噛み合わせと顎関節の安定を同時に整え、再発を防止。
単に治療を行うだけでなく、「症状が解決された実感を共有すること」 を大切にしているのが当院の特徴です。
7. まとめ|診査資料は顎関節症治療の“地図”になる
顎関節症の治療は、的確な診査なくしては始まりません。
資料を揃えることは、ゴールにたどり着くための“地図”を持つようなものです。
「自分の顎の痛みはどこから来ているのか?」
「本当にこの治療で良くなるのか?」
そんな不安を感じている方にこそ、まずは診査を受けていただきたいと思います。
顎関節症でお悩みの方へ|無料相談のご案内
山口県宇部市の歯科・矯正歯科アールクリニックでは、顎関節症に関する 無料相談 を実施しています。
「まずは自分の顎の状態を知りたい」という方でも大歓迎です。
症状の根本原因を見つけ、健康で快適な毎日を取り戻す第一歩を、私たちと一緒に踏み出してみませんか?