はじめに:知らないうちに進行している「顎関節症」
「口を開けるとカクッと音がする」「朝起きると顎がだるい」「硬いものを噛むと痛い」――これらは、顎関節症(がくかんせつしょう)の代表的なサインです。
顎関節症は、日本人の2人に1人が一生のうちに経験するといわれるほど身近な病気ですが、軽度の症状であれば放置してしまう方も少なくありません。
しかし、放置しているうちに症状が悪化し、顎だけでなく全身にまで影響を及ぼすことがあります。今回はご自身で簡単にできる「顎関節症セルフチェック」をご紹介します。
セルフチェックリスト:当てはまるものはいくつありますか?
以下の項目の中で「はい」と答えるものがある場合、顎関節症の可能性があります。
- 口を開け閉めするときに「カクッ」「ジャリッ」と音がする
- 大きく口を開けると痛みや違和感を感じる
- 口を縦に指3本分(約40mm)以上開けられない
- 朝起きたときに顎やこめかみがだるい、疲れている
- 食事中に顎が外れそうになる、あるいは実際に外れたことがある
- 硬い食べ物を噛むと顎が痛む
- 頭痛・肩こり・首のこりが慢性的にある
- 歯ぎしりや食いしばりを指摘されたことがある
- 鏡を見ると顎の位置が左右どちらかにずれているように見える
- 顔の輪郭やかみ合わせに左右差を感じる
いかがでしたか?
3項目以上当てはまる方は、顎関節症の可能性が高いといえます。早めに専門的な診査を受けることをおすすめします。
解説:なぜ顎関節症になるのか?
顎関節症は単なる「顎の不具合」ではなく、噛み合わせ・筋肉の使い方・生活習慣・ストレスなど複数の要因が重なって起こります。
- 噛み合わせの乱れ:歯列不正や被せ物・詰め物の高さの不調和が関与
- 筋肉の緊張:食いしばりや歯ぎしりによる過度の負担
- 生活習慣:片側噛み・頬杖・うつ伏せ寝などの癖
- ストレス:精神的ストレスが筋肉の緊張を高め、症状を悪化
つまり「顎関節症はこれが原因です」と一つに決めるのは難しく、患者さんごとに異なる要因が複雑に絡んでいます。
放置するとどうなる?顎関節症のリスク
「音が鳴るだけだから大丈夫」「そのうち治るだろう」と思って放置していると、以下のようなトラブルにつながります。
- 口が開けづらくなり、食事に支障が出る
- 慢性的な頭痛や肩こりが悪化する
- 歯が摩耗したり欠けたりして、さらにかみ合わせが乱れる
- 顔の左右差やフェイスラインのゆがみが進行する
- 顎の関節に炎症が起こり、強い痛みが出る
一度進行すると、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあるため、 早期の対応が何より重要です。
当院の診査・診断:科学的根拠に基づいたアプローチ
アールクリニックでは、顎関節症を「なんとなく」で診断することはありません。
- CADIAX(キャディアックス)による顎運動検査
- セファロレントゲン・CTによる骨格診査
- 模型診査・咬合器による噛み合わせ分析
- 筋触診・生活習慣のヒアリング
これらを組み合わせて「なぜその患者さんに顎関節症が起きているのか」を徹底的に分析します。
さらに、治療を始める前にシミュレーションを用いて治療後のゴールを患者さんと共有するのも当院の特徴です。
「どんな歯並びや噛み合わせを目指すのか」「顔の横顔ラインがどう変化するのか」を視覚的に確認できるため、安心して治療に進むことができます。
まとめ:セルフチェックで不安があれば、専門相談を
顎関節症は「気のせい」「一時的な不調」と思われがちですが、放置すれば全身の不調に広がる可能性があります。
まずはセルフチェックでご自身の状態を確認し、不安があれば早めに歯科医院での診査を受けることが大切です。
山口県宇部市の歯科・矯正歯科アールクリニックでは、顎関節症や噛み合わせのお悩みに対して無料相談を実施しています。
「自分は顎関節症なのかな?」と感じたら、ぜひお気軽にご相談ください。