はじめに:顎関節症は「一時的な不調」ではない
「口を開けるとカクッと音がする」
「朝起きると顎がだるい」
「食事中に顎が痛む」
こうした症状を感じても、しばらくすれば治るだろうと放置していませんか?
顎関節症は一時的な不調と誤解されやすい病気ですが、実は放置することで症状が悪化し、日常生活や全身の健康に大きな影響を与える可能性があります。
本記事では、これまで積み重ねてきた基礎知識や診査診断の重要性を踏まえつつ、顎関節症を放置した場合に起こりうるリスクや注意点を分かりやすく解説します。
1. 放置によって進行する顎関節症の症状
顎関節症は「関節の異常」と「筋肉の異常」が複雑に絡み合う病気です。初期症状は軽度でも、放置すれば次のように進行する可能性があります。
顎の動きの制限
口が開けにくくなる、途中で止まってしまうなど、顎の可動域が狭まる。
慢性的な痛み
食事や会話に伴う顎の痛みが続き、頭痛や首肩のコリへと波及。
音の悪化
軽い「カクッ」というクリック音から、「ガリガリ」とすり減るような異音へ進行。
噛み合わせの不調
歯列や噛み合わせのズレが強まり、片側でしか噛めなくなるなどの習慣につながる。
一時的な症状で済むと思いきや、時間の経過とともに慢性化・重症化してしまうことが少なくありません。
2. 放置が引き起こす全身への影響
顎関節症は「顎だけの病気」と考えがちですが、実際には全身に影響します。
頭痛・肩こり・腰痛
顎関節の不調は全身の筋肉バランスに影響し、慢性的な不調を引き起こす。
姿勢の乱れ
噛み合わせのズレは首・背骨の歪みにつながり、猫背や腰痛を悪化させる。
生活の質の低下
食事や会話に支障をきたし、人前で笑うことすらストレスになる場合も。
メンタル面への影響
痛みや不調が長期化すると、イライラや気分の落ち込みにもつながる。
つまり、顎関節症を放置することは「顎の問題」にとどまらず、全身的な健康とライフスタイルの質を下げてしまうリスクがあるのです。
3. なぜ放置してしまうのか?
顎関節症が放置されやすい理由には以下があります。
自然に治ると勘違いしている
一時的に症状が軽快しても、根本的な原因が解消されたわけではありません。
歯科医院に相談しづらい
「どこで診てもらえるのかわからない」という声が多く、相談の機会を逃している。
市販のマウスピースやセルフケアで済ませてしまう
一時的に楽になっても、診査診断がなければ原因が分からず、再発しやすい。
当院では過去の記事でも強調してきたように、顎関節症こそ「科学的根拠に基づいた診査・診断」が不可欠です。
4. 顎関節症を放置しないために大切なこと
顎関節症を悪化させないためには、以下の点が重要です。
早めの診査診断
レントゲン(セファロ)、CT、顎運動解析(CADIAX)などを用いた正確な診断。
咬合の精密分析
噛み合わせや下顎の位置を立体的に把握し、原因を特定。
治療ゴールの共有
患者さん自身が納得できる治療のゴールを設定し、共に改善を目指す。
生活習慣の見直し
食いしばり、片側噛み、姿勢の悪さなどを少しずつ改善していく。
当院「アールクリニック」では、これらを一貫して行い、患者さん一人ひとりに合わせた治療プランを提案しています。
5. 顎関節症を放置した未来と、治療を始めた未来
放置した未来には、慢性痛や噛み合わせ不良、生活の質の低下が待っています。
一方で、治療を始めた未来には、
- 痛みのない快適な食事
- バランスの整った姿勢
- 自信を持って笑える日常
が広がっています。
顎関節症は「早く対処すればするほど治療の選択肢が広がる病気」です。
まとめ:放置せず、今すぐ相談を
顎関節症は放置することで、顎だけでなく全身・心にも影響を与えるリスクがあります。
「そのうち治る」と思ってしまいがちですが、科学的に見れば放置は危険です。
山口県宇部市の歯科・矯正歯科アールクリニックでは、科学的根拠に基づいた診査・診断と、患者さんとのゴール共有を大切にしています。顎関節症でお悩みの方は、一人で抱え込まず、まずは気軽にご相談ください。
顎関節症無料相談を受付中です。あなたに合った最適な治療法を一緒に見つけましょう。