はじめに:矯正治療と補綴治療の“いいとこ取り”とは?
歯並びやかみ合わせの治療を考えるとき、
「矯正だけで良いのか?」「補綴だけで良いのか?」と迷う方は少なくありません。
実際にはどちらか一方だけでは十分な改善が難しいケースがあり、そんなときに力を発揮するのが矯正+補綴のハイブリッド治療です。
なぜ矯正だけ・補綴だけでは限界があるのか?
矯正治療だけでは解決できない課題
- 歯の形そのもののすり減り・欠損は改善できない
- 噛み合わせの高さ(咬合高径)の回復には限界がある
補綴治療だけでは解決できない課題
- 歯列全体の乱れや骨格的な不調和は補えない
- 被せ物やブリッジを作っても、土台が不安定なままでは長持ちしない
そこで必要になるのが、両方の治療を組み合わせて進める「ハイブリッド治療」なのです。
【総合診断が鍵】矯正+補綴を組み合わせる前に必要な検査
ハイブリッド治療では、矯正と補綴のどちらを先に行うか、どのように組み合わせるかを決めるために、徹底した診断(総合診断)が欠かせません。
総合診断で行う主な検査
- 医療面接と写真診査:主訴、顔貌・口腔内のチェック
- 模型診査と咬合器分析:顎位(RP, ICP, 前方位)のズレを把握
- X線・CT・セファロ診査:骨格パターン、咬合高径、上下顎の位置関係を評価
- 顎運動検査(CADIAX):顎関節の動きを記録し、治療下顎位を設定
- 筋触診とBruxChecker:筋肉の緊張や歯ぎしり・食いしばりの影響を確認
これらを多角的に組み合わせて分析することで、一次診断→再評価→最終診断のプロセスを経て、安全かつ確実な治療方針が立てられます。
ハイブリッド治療のメリットとは?
①噛む力を取り戻せる
奥歯の高さを補綴で回復し、矯正で歯列を整えることで、しっかり噛める機能を再建。
②長持ちするかみ合わせを作れる
顎関節や筋肉に調和した噛み合わせをつくるため、再治療リスクが下がります。
③見た目と機能を同時に改善
歯並びの美しさは矯正で、歯の形態や色調は補綴で。トータルに審美性を高められます。
④全身の健康にもつながる
正しいかみ合わせは咀嚼効率や姿勢バランスを改善し、肩こりや頭痛の軽減につながることも。
【治療ステップ解説】矯正+補綴の流れ
①スプリントや暫間補綴で噛み合わせの確認
一時的に治療用の咬合を試し、顎や筋肉の反応を観察します。
➁矯正治療で歯列を整える
歯を動かして正しい位置に配置し、土台を安定させます。
③プロビジョナルレストレーションで試験的に咬合を再現
仮歯で噛み合わせや見た目を確認。必要に応じて調整。
④補綴治療で最終形態を付与
クラウンやインレー、ブリッジなどで最終的な歯の形を完成させます。
まとめ:患者さんと一緒に描くゴールが大切
矯正と補綴を組み合わせたハイブリッド治療は、
「矯正だけでは不安」「補綴だけでは限界」といった患者さんの声に応える治療法です。
アールクリニックでは、
- 治療前にシミュレーションを実施
- 見た目や機能の変化を患者さんと共有
- 納得してから治療に進むスタイル
を大切にしています。
長年の噛み合わせの悩みを解消し、機能と見た目を両立した“理想の口元”を手に入れたい方に、ハイブリッド治療は大きな選択肢となるでしょう。
無料相談のご案内
山口県宇部市の歯科・矯正歯科アールクリニックでは、かみ合わせや歯並びに関する無料相談を実施しています。
- 「矯正だけでいいのか不安」
- 「補綴と組み合わせた方がいいのか迷っている」
- 「長持ちする治療を選びたい」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
専門医があなたに合った治療方針を丁寧にご提案いたします。