「過蓋咬合(かがいこうごう)」って矯正した方がいいの?
放っておくとどうなるの?
そんな疑問をお持ちの方、多いのではないでしょうか?
実は、過蓋咬合は顎や歯ぐきに負担をかけやすい噛み合わせ。
放置すると、痛みやトラブルの原因になることも…
本記事では、
✅ 過蓋咬合を矯正した方がよい理由
✅ 放っておいたときに起こりえる悪影響
をわかりやすく解説していきます。
矯正を考えている方や、不安を感じている方はぜひ参考にしてくださいね。
過蓋咬合ってどんな状態?
過蓋咬合とは、上下の歯の噛み合わせが深すぎる状態のことを指します。
通常は、上の前歯が下の前歯に2〜3ミリほど軽くかぶさるのが理想的です。
でも過蓋咬合の場合は、
💥下の前歯がほとんど見えないくらいに
💥上の前歯が深くかぶさってしまう
という噛み合わせの異常が見られます。
その結果、
✔ 奥歯に負担が集中したり
✔ 食べ物がうまく噛めなかったり
✔ あごや歯ぐきにトラブルが起きる可能性も…
早めに気づいて、正しく対処することが大切です。
過蓋咬合の原因とは?
過蓋咬合は、いくつかの要因が重なって起こります。
主な原因はこちら👇
① 歯ぎしり(ブラキシズム)
② 上顎と下顎の成長バランス
③ 乳臼歯(子どもの奥歯)の早期脱落
④ 歯列不正につながる生活習慣
ひとつずつ詳しく解説します。
歯ぎしり(ブラキシズム)が原因の場合
歯ぎしりによって歯が削れてしまうと、噛み合わせがどんどん低くなります。
その結果、過蓋咬合になりやすくなるのです。
日中の対策
日中は、上下の歯が無意識に触れていないかを意識しましょう。
本来、安静時の上下の歯は少しすき間があるのが正常です。
就寝時の対策
寝ている間はコントロールが難しいので、
**マウスピース(ナイトガード)**の使用がおすすめです。
歯と歯が直接ぶつからないようにすることで、歯のすり減りや顎への負担をやわらげることができます。
こうした対策を早めに始めることで、過蓋咬合の進行を防ぐことができますよ。
上顎と下顎の成長バランスが原因の場合
上顎が過成長で長くなっている、
もしくは下顎が小さくて引っ込んでいると、上下のバランスが崩れてしまい、過蓋咬合の原因となります。
子どもの頃の口呼吸にも注意!
実は、幼少期の口呼吸も顎の成長に大きな影響を与えます。
鼻呼吸がうまくできず口呼吸が続くと、顎が十分に発達しないことがあります。
大切なのは「成長期のタイミング」
7〜12歳頃の成長期に、顎のバランスを整える矯正治療を始めると、将来的な歯並びやかみ合わせのトラブルを予防しやすくなります。
お子さんの歯並びが気になる場合は、早めの相談が安心です。
乳臼歯(子どもの奥歯)の早期脱落も原因に
虫歯などが原因で乳臼歯を早く失ってしまうと、本来支えるべき位置が空いてしまい、前歯に余計な負担がかかります。
この影響で、かみ合わせが低くなり、過蓋咬合に繋がりやすくなってしまいます。
お菓子のダラダラ食べに注意!
子どもが長時間お菓子を食べ続ける習慣は、虫歯リスクを高めます。
ついつい甘いものに手が伸びがちですが、時間を決めて食べるようにしましょう。
親の声かけが大切
生活習慣の見直しは、親のサポートが大切です。
「ダメ!」と強く言うのではなく、優しく声をかけて、習慣づけていくことが予防につながります。
生活習慣が歯並びに影響⁉
日常の何気ないクセが、歯並びに悪影響を与えることがあります。
たとえば…
・指しゃぶり
・頬杖をつく
・うつぶせ寝や、片側だけで噛む癖 など
このような習慣が続くと、歯や顎に偏った力がかかり、歯列不正を引き起こすことがあります。
指しゃぶりが出っ歯の原因に?
特に指しゃぶりが長く続くと、前歯が前に押し出されてしまい、出っ歯(上顎前突)になりやすくなります。
過蓋咬合の原因にもつながるため、できるだけ早めにやめるようサポートしてあげましょう。
自然に卒業できるよう、見守りを
無理にやめさせようとするのではなく、「もうお兄さん(お姉さん)だから卒業しようね」と優しく声をかけたり、成功を褒めてあげることが大切です。
過蓋咬合を放置するとどうなる?
「なんとなく噛みにくいけど、今のところ生活に支障はないし…」
そんなふうに、過蓋咬合を自覚しながらも、そのままにしている方も少なくありません。
しかし、過蓋咬合を放置してしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
ここでは、放置することで起こりうる悪影響について解説していきます。
矯正を検討するきっかけとして、ぜひ参考にしてください。
歯が摩耗する
過蓋咬合を放置すると、上下の歯が深く噛み合いすぎて摩耗するリスクが高まります。
長期間、歯同士が擦れ合い続けると、歯の硬いエナメル質が削れ、歯が痩せてしまう可能性があります。
歯が摩耗すると、虫歯ができやすくなり、最悪の場合、歯が抜けてしまうことにも繋がります。
早期に治療を始めることで、健康な歯を守るためにも、放置せず、歯科医院で相談しましょう。
滑舌の悪さにつながる
過蓋咬合による異常な噛み合わせは、舌や唇の動きを制限し、話すときに影響を与えます。
例えば、滑舌が悪いと相手は聞き取りにくく、何度も聞き直さなければならなくなります。
一方で、滑舌が良ければ、伝えたい内容がしっかり相手に伝わり、スムーズなコミュニケーションが取れます。
過蓋咬合を放置して、滑舌の悪さが悪化する前に、矯正治療を受けることをおすすめします。
胃腸に負担がかかる
前歯と奥歯の噛み合わせが合っていないと、食べ物を正しく噛めません。
正しく噛めないと、食べ物を細かくせずに飲み込んでしまい、胃腸に負担がかかります。
食べ物を細かくせずに飲み込むことで、消化に時間がかかり、胃もたれを引き起こしてしまいます。
過蓋咬合を放置せず、矯正治療を行い、健康な消化を促進しましょう。
顎関節症のリスクが高まる
過蓋咬合は、上顎の歯と下顎の歯の接触が多く強いため、下顎が動かしづらくなってきます。
徐々に顎にダメージが蓄積し、やがて口を動かすと顎がカクカクする、音がなる、噛むと痛いなど、顎関節症の症状が現れることがあります。
顎関節症にならないよう、早めに歯科医院で受診して、矯正治療を行いましょう。
出っ歯やガミースマイルになりやすい
過蓋咬合をそのまま放置すると、出っ歯やガミースマイルになりやすくなります。
これは、下の前歯が上の前歯に当たり、前方へ押し出してしまうからです。
過蓋咬合を放置すると、噛み合わせが悪化し、出っ歯やガミースマイルにつながる可能性が高くなります。
幸い、過蓋咬合は矯正治療で治療可能です。
ブラケット矯正やマウスピース矯正でも対応できるので、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯茎の炎症の危険がある
過蓋咬合は、上顎の歯茎部分に下顎前歯が接触して傷つけることがあり、歯茎の腫れや炎症が起きやすくなります。
さらに、奥歯が噛み合ううちにすり減っていき、前歯の噛み込みが徐々に深くなるため、下顎前歯が上顎前歯の裏側の歯茎を噛んでしまいます。
その結果、歯茎が炎症を起こし、歯周病を悪化させるリスクも高まります。
放置せず、早めに矯正治療を行い、健康な歯茎を守りましょう。
補綴物や修復物が破損しやすい
過蓋咬合を放置すると、補綴物や修復物が破損しやすくなるリスクがあります。
過蓋咬合は、奥歯の噛み合わせが深いため、噛み合わせのバランスが悪くなり、奥歯に強い力がかかります。
そのため、補綴物や修復物が破損しやすくなるのです。
補綴物が壊れる前に、歯科医院を受診して、矯正治療を行いましょう。
まとめ
本記事では、過蓋咬合を矯正した方がよい理由や、放置したときに起こりうる悪影響について解説しました。
過蓋咬合を放置すると、歯が摩耗する、活舌が悪くなる、胃腸に負担がかかるなどのリスクが高まります。
過蓋咬合は、ブラケット矯正やマウスピース矯正などで改善できる可能性があるため、歯科医院で治療を行うべきです。
自分は過蓋咬合かも…と心配な方は、アールクリニックに問い合わせてみましょう。
「アールクリニック」では、日本成人矯正歯科学会および日本デジタル矯正歯科学会の認定医が在籍し、最新の技術と知識を活かして、患者様一人ひとりに最適な治療をご提供しています。
患者様が安心して治療を受けられるよう、十分なサポート体制を整え、理想的な結果を実現できるよう努めております。
山口県宇部市周辺で矯正歯科をお探しの際は、ぜひ「アールクリニック」へご相談ください。
お待ちしております!