Ortho implant
歯科矯正用アンカースクリューとは、ピンのような小さなネジで、矯正治療の期間だけ口腔内に設置し、歯を動かす際の支点の役割を果たします。歯科ではTAD(Temporary Anchorage Device)と呼ばれることもあります。歯科矯正用アンカースクリューは、矯正中も動くことのない骨の部分へ設置するので、確かな支点として他の歯へ強い力をかけることができます。そのため歯を早く動かすことができ、治療期間の大幅な短縮ができる矯正技術です。設置も簡単で、治療後は簡単に撤去可能です。
正確な位置に埋入するために、治療前にレントゲン画像で埋入部位の確認を行います。その後、埋入部位に局所麻酔を打ち、埋め込んでいきます。麻酔をしていますので、治療中に痛みが出ることもなく、埋入後はいつも通りの生活をしていただくことができます。埋入した歯科矯正用アンカースクリューが骨に根付くのを待ち、定着したことを確認した上で使用していきます。歯科矯正用アンカースクリューは矯正治療が終了すれば取り除きます。
歯科矯正用アンカースクリューは、直径2mmほどの非常に小さなものですが、慣れるまでに違和感を感じる場合があります。気になって指で触ったり、舌で触る回数が多いとスクリューが定着しにくくなるため注意してください。他にも、清掃不足によって起こる歯茎の炎症で定着しにくくなることもあります。※歯科矯正用アンカースクリューの設置場所は症状や治療計画によって異なります。
上記以外にも様々なケースで使用することがあります。患者さんのお口の中の状態やご希望に合わせた最善の治療方法をご提案いたします。
当院では、CTデータ(DICOM)と歯列STLデータ(模型スキャンや光学印象)を使い、TADの埋入ポジションを決め、スクリューガイドを設計することができます。設計したスクリューガイドは、3Dプリンタで造形することができ、そのスクリューガイドを使って正確な位置にTADを埋入します。
シミュレーションで植立したスクリューの位置にガイドを設計します。難しい位置への植立も、シミュレーションなら歯間のスペースやスクリュー周辺の骨密度を確認できます。
患者さんのSTLデータを読み込み、CTデータの歯列と一致させ、位置合わせ後に設計します。使用するスクリューや植立位置等、使用用途に応じて内径や外形、高さなどを細かく設定できます。
設計したスクリューガイドをSTLデータで出力します。3Dプリンタでのプリントが可能です。
歯槽骨への埋入を目的としたスクリューガイドの設計もできます。
当院のYouTubeチャンネルでも歯科矯正用アンカースクリューについての動画がございますので、ぜひご視聴ください。