Oral Myofunctional Therapy

当院のMFTについて


MFT(口腔筋機能療法)とは

MFT(口腔筋機能療法)は、食べる、飲む、発音、呼吸、舌の位置、口唇の位置などの改善を目的とした各種トレーニングを行うことにより、お口周りの筋肉のバランスを整える療法です。長年にわたってついた癖は、早くても半年、状態によっては2~3年以上かかることがあります。当院では、矯正治療のスムーズな進行および矯正治療終了後も長期の安定的な保定を実現させることを目的として、この療法を積極的に取り入れています。


MFT(口腔筋機能療法)

で用いる矯正装置

ムーシールド

受け口のお子様の場合、ムーシールドという反対咬合用のマウスピース矯正から始めます。受け口(反対咬合)とは、下の歯が上の歯よりも前に出てしまっている状態をいいます。下の顎のみ成長し、上の顎の成長が遅れている場合になることが多いです。3歳~5歳くらいが適用年齢で、夜の寝ている間のみ装置を装着するだけで受け口が改善されます。

マイオブレース

マイオブレースでは、口呼吸・指しゃぶり・逆嚥下などのお口の悪い癖を取り除き、顎の正しい発育をさせるので、歯並びが悪くなる根本的な原因から改善します。マイオブレースは歯並びの根本原因の改善だけでなく、口呼吸の改善・正しい顔の発達の促進・免疫力の向上などお子様の身体全体の健康に寄与します。適齢期は、5歳~8歳くらいのお子様に使用します。


MFT(口腔筋機能療法)

のトレーニング内容(一部)

スポットポジション

ポッピング


オープンアンドクローズ

サッキング


MFTを指導・管理するトータルシステムソフト「SPOT」

小児矯正で行っているMFTのトレーニング方法は医療従事者でも覚えるのが大変なほどとても多くの種類がある上に小さい子どもやお母さんにきちんと理解してもらうことが必要となるためMFT指導というのはとても大きい労力がかかってしまいます。いい加減な進捗管理はもちろんできませんし、指導するスタッフと患者さんが有意義な時間を過ごしてもらわないと意味がありません。そこで、患者さんのモチベーションを上げるためのMFTを管理・指導するトータルシステムソフト「SPOT」を当院では導入しています。


MFT指導管理ソフト

「SPOT」の特徴

  • 患者情報を一括管理。(舌癖のタイプ・噛み合わせのタイプ・治療段階・装置の種類、抜歯の状況、態癖など)
  • 突出癖、低位舌、コントロール力、口唇トレーニング、咀嚼・嚥下、舌側方のコントロールの全6種類の練習計画表を作成できる。
  • すぐにMFTを患者さんに説明できる紹介用スライドを表示できる。はじめにMFTとは何かを紹介することで、患者さんにMFTについての理解を深めてもらい、舌の正しい位置や無意識に行っている様々な態癖についても意識してもらうきっかけが作れる。そして態癖の影響は、歯列の変形などに影響することをお知らせすることでMFTトレーニングへの意欲・関心を高められる。
  • 専門の衛生士によるMFTトレーニングのお手本動画が全26種類収録。イラストではわかりにくかったMFTのトレーニング内容を、動画とテロップで紹介できる。
  • 撮影した患者さんの動画・口腔内写真・顔写真・レントゲンのデータが登録可能。データは異なる日に撮影した写真を種類ごとにわかりやすく保存できるため、変化を一目で確認することが可能。撮影した動画を並べて再生することで「どこの機能が弱いのか」「どのように変化したのか」を患者さんと確認することが容易にできる。
  • 口腔筋機能のバランスを7つの指標で体系化することにより、MFTのトレーニング効果を総合的に比較することが可能。数値で管理を行うことで目標値までの計画が立てやすくなり、効果を視覚化することによって患者さん自身が目で確認できるのでモチベーションの向上につながる。
  • 作成に手間がかかるMFT関連の印刷物がPDF形式で全40種類収録。各トレーニングで患者さんが正しくできているか担当者の注意が必要なチェックポイントから、患者さんが自宅でMFTトレーニングを復習するための印刷物、毎日練習を行ってもらうためのレッスンチェック表など多数のPDFが収録。

MFT関連動画のご紹介

当院のYouTubeチャンネルでもMFTの関連動画がございますので、ぜひご視聴ください。